私たちの身体の中にはプラーナ(氣、生命エネルギー)が流れています。
私たち人間は、体内に取り込んだプラーナによって、生命を維持しています。人間はプラーナなしでは生きていくことができません。
この体内を流れるプラーナの通り道がナーディです。
ナーディを整えることは自分のエネルギーを健康的な状態に整えるためにとても大切です。
自然界に流れているプラーナを体内に取り込むためには、食事によって口から摂取するか、呼吸によって鼻から息を取り込む必要があります。
呼吸によって体内に取り込まれた息は、ナーディと呼ばれる氣道を通って体内に流れます。
ナーディはプラーナを運ぶための大切な器官です。
スシュムナー、イダ、ピンガラは、古代のヨーガ哲学において重要な概念です。
スシュムナーは身体の中心を通っている最も大切なナーディです。
脊椎の中央を通り、体の根底のベイシックチャクラ(ムーラダーラ)から頭頂のクラウンチャクラ(サハスラー)まで伸びるとされています。
スシュムナーの中をプラーナが流れることで、私たちは自然から与えられたエネルギーを活用するこができます。
本来、プラーナはナーディを通って身体の隅々まで流れるようにできていますが、ほとんどの人がナーディの中に汚れが詰まっていて、プラーナを上手く流せないでいます。
イダとピンガラとは、スシュムナーと並行して走る、もうひとつの主要なナーディです。
イダは左側のナーディであり、ピンガラは右側のナーディです。イダは左の鼻孔、左の脚、ピンガラは右の鼻孔、右の脚と関連付けられています。
イダとピンガラはエネルギーのバランスを取りながら流れるとされ、それぞれのエネルギーが均等な状態で活性化されることで、スシュムナーが活性化し、個人の意識が高まり、内的な覚醒が促されると考えられています。
多くのヨーガの瞑想法や呼吸法は、スシュムナーの活性化、イダとピンガラの調和を促進するために行われることがあります。